平戸安満岳西禅寺の常燈籠(じょうとうろう)


本堂内陣を常に照らし続けるお灯ろうです。廃仏毀釈により廃寺となってしまった平戸安満岳西禅寺より生き延びてきた貴重なお灯籠です。これが製作された頃、世は天明の大飢饉。全国的な大飢饉を乗り越えるため、国家平安を祈って造立されたものかも知れません。

 

*本堂内陣のご本尊御前を常に照らし続ける銅製の灯籠。

ぼんぼりの模様は、十六菊のご紋があしらわれている。

灯ろうの台座付近には、「奉 鋳造 銅鐙臺 兩基 天明三辛癸卯冬 十月穀旦 肥前国下 松浦郡平戸安満岳道場 常住当山現住 鑁随」と彫られている。

天明三年(1783年)といえば、天明の大飢饉が始まった頃。

穀旦とあるのは、善い日の意味で、吉祥日といったところか。