十王図(じゅうおうず)


これは、十王図(じゅうおうず)とよばれる地獄絵図です。

あの世の入り口には、十人の王が待ちかまえています。

人は死にますと、この十人の王の前で生前の罪業(悪業)を裁かれます。

この図は、読み書きができない人々が大半だった時代に、絵解きによって説法をする道具でした。

死ぬとこんなに恐ろしい地獄の責め苦が待っているんだよ、ということを実感させ、よい行いをし、悪い事をしない社会を目指したものです。

 

*潮音院の宝物(ほうもつ)として古来より伝わるこの絵は、江戸時代末期(慶応元年)に再表装がほどこさたが、百五十年の歳月を経て傷みもはげしく、今般(平成二十三年七月七日)再表装を施す。